相模原の音楽と言われてもイマイチ「ピン!」と来ない。
しかし、これだけの人口を有するまちで音楽のプレーヤーが少ないはずない。
隠れてしまっているだけである。

そんな相模原の音楽の未来を担うかもしれないレコーディングスタジオを紹介したい。
Velvet room studio。

清新に佇む洗練された雰囲気の音楽の隠れ家。

店主の経歴から、音楽に対するこだわりまで。
そして、常連のミュージシャンとの相模原の音楽シーン、バンドシーンの生の意見交換。
ここに相模原の音楽の「イマ」が見えてきます。

それではインタビューをご覧ください。

「ここは活動拠点というか交流の場になっている」

インタビュー:常連ミュージシャン

●横尾さんがスタジオをはじめた経緯を教えてください。

「相模原で何かしてもらえないか、みたいな依頼がありまして、考えた結果、自分に出来ることは音楽で何か関わることぐらいしか思いつきませんでした。土地の運用活用ということだったので、ちょっとスタジオ建てて運用するなら、何かお手伝いできるかなと思い始めました。地元はここなので、地元のことを考えられるからここでスタジオはじめたっていう感じですね。」

●ずっと音楽に関わっていたのですか?

「そうですね。中学校の頃からバンドやっていて、26歳の時に3年間ぐらいレコーディングスタジオで働いていました。」

●ちなみにこの“velvet room studio”っていう名前の由来はなんですか?

「それよく聞かれるんですけど、昔“ツイン・ピークス”というアメリカのドラマがあって、そのドラマで主人公に対して色々とキーワードを喋る小人がいるんですね。それで、その小人は赤いベルベットに覆われたカーテンの部屋で踊りながら主人公に対してアドバイスをするシーンが何回かあるんです。そのシーンがすごく印象的だったので、 “velvet room studio”という名前をつけたかったんです。」

●スタジオって、薄暗くて、タバコ臭くって、どんよりしたイメージがずっとあったんですけど、ここに初めて来た時に、そのイメージを覆されました。元々そういうイメージを覆してやろうみたいなものはありましたか?

「いや本当は、スタジオの名前の由来どおり、ベルベットで包んでやろうかと思っていたんですけど、むちゃくちゃコストがかかるのでやめました。そこで、建てる段階でお世話になった方がコンクリート専門の業者さんだったので、それだったらコンクリートの質感を生かした建物にしないかという話になり、床をそのまんま剥き出しにしたりして、コストを下げながら、見た目の部分でも良い部分を出してもらいました。それで突き詰めていった結果、こうなったっていう感じですね。」

●そうですね。なんか横尾さんの家にお邪魔したような感じで、プライベートスタジオみたいですね。

「本当にね、これ家なんじゃないですかってよく言われます(笑)」

●この開放感は他にはないです。

「天井も本当はもっと低くして配管とかをもっと埋めなきゃいけなかったらしいです。でも出来る限りそれを抜いたらどうなるんですかと話したら、天井が高く保てました。だから良いところ悪いところを踏まえて色々やっていただいた感じですね。」

●僕はよくレコーディングで使わせてもらっているんですけど、こういう場所があると落ち着けるので、長く居られるんですよね。

「その辺ケアは全く考えていなかったんですけど、そう言っていただけると助かります(笑)」

●そこは特に考えてなかったんですか(笑)

「レコーディングのお客様たちは滞在する時間が長いので、きついと思いますね。」

●自分が弾いてなくても、立ち会いでずっといるとかもあるのですか?

「そうそう。色んなミュージシャンの方から「こうでいいの?」「ああでいいの?」とか聞かれる立場のお客さんもいます。ずっと張り付いてなきゃいけないので、そういうお客さんがちょっと休める場所みたいなのをスタジオ内に作れて良かったです。この辺はキッチンをつけなきゃいけなかったので、できるだけ物が多くてぐちゃぐちゃしてるような感じよりは、スッキリさせたいなと思ってやりましたね。」

●居心地はすごくいいです。

「そう言っていただけてありがたいです。」

●横尾さんがスタジオを経営するにあたって、お客さんに対して、ここにしかないサービスとか、“velvet room”にしかないような特徴ってありますか?

「“velvet room”にしかないかどうかというとちょっと難しいですが、この規模のスタジオで、全部の部屋が繋がってレコーディングできるところはあんまりないと思います。そこはうちのスタジオの強みかなと思っていますね。レコーディングというのはドラムを録って、ベースを録って、ギターを重ねて、それに歌を重ねて、どんどん積み上げていくような作業になります。普通は部屋が分かれていないので、その場で演奏するしかなく、楽器を積み上げていく作業になってしまいます。でもうちのスタジオは複数の部屋が配線で繋がっているので、一緒に演奏して収録ができます。ドラムとかはたくさんマイクを立てるので、ドラムのマイクでギターの音を拾っちゃうと、後で調整ができなくなっちゃうんですよ。でもうちは部屋が複数あって、更にそれがレコーディングする部屋に結線されているので、一緒に演奏しても、それぞれの楽器を分けて収録することができます。そのためパンクバンドとか、一緒に演奏して、そのノリを大切にするバンドさんのレコーディングが多いですね。こういうスタジオの見た目に違わず、結構尖ったバンドの人達が出入りしていたりしています(笑)ジャンルによっては一緒に演奏しないとダメっていうジャンルもあるので、そういう方達には割と使い勝手がいいスタジオなんじゃないかなと思います。」

●後はバンドを組んでいない人でも、一緒にバンドができる課題曲とか出してやってらっしゃいますよね。

「良いところを言っていただきました!うちは3ヵ月おきに、サークル活動というのをやっていまして、昔はバンドをやっていたけど、子どもができて引退した方や、改めてバンドをやるのはあれだけど、楽器を弾きたいなとか、みんなとバンドで楽しみたいという人向けに、サークル活動を通じて集まっていただきます。それで大体3曲ぐらいの課題曲を決めて、練習してきてもらい、みんなで一緒に演奏します。以前そのサークル活動で集まった人達と、うちのスタジオで、ライブをすることができ、みんな楽しそうにやってくれて良かったなと思いました。結構メンバーが定着してしまっているんですけど、できたらもっと人数を増やして、部活動みたいな感じで和気あいあいとできたらいいなと思っています。」

●音楽スタジオって、部屋を借りて練習したら終わりとか、レコーディングして終わりなんですけど、ここは活動拠点というか交流の場になっているのが他と全然違いますね。これからどうなっていくんだろうなっていう広がりを感じます。横尾さんは次に何するのだろうと気になっています。

「僕が最近忙しくて、お客さんと話ができていないんですよ。最初は本当に暇だったので、お客さんと話をして、じゃあこういうことやりましょうとか、色々お客さんからアイディアをもらって膨らませることができていたんですけど、最近はレコーディングが忙しくて全然できていません。レコーディングしているお客さんとだったら少し話す時間があるので、そういうお客さんからなるべく意見をいただいて、お客さんが求めているものを拾い上げて行きたいなと思っています。」

●横尾さんのやりがいというか、お店やっていて良かったなって思う瞬間は、何かお客さんと積み上げていったものが達成される時とか、そういうところが一番大きいんですかね?

「そうですね。本当はかなり人見知りなんですよ。なんでこんな奴がお店やっているんだって感じですけど。自分から話しかけることはほとんどできません。でも自分の空間にお客さんの方から飛び込んできてくださっているので、まだ話せます。だからやっぱりこのお店を構えていなかったら、こんなにたくさんの方と出会うことはなかったと思います。僕の人生には大きなファクターになっていると思うんですよ。だからお客さんからこうして欲しいとか、ああして欲しいとかご要望があると、できる限り応えたいなと思います。それに応えられた時にお客さんに喜んで貰えたりとか、喜んだお客さんが他のお客さんを連れてきてくれたりするので、スタジオをはじめてから輪が広がっている感じがします。自分が予想している以上のところで色々巻き起こっているのが面白いですね。そのお陰でやれているんだと思います。」

●段々巻き込まれる側になっているんですね。

「本当にそうです。お客さんからの要望を受けてやってみたら、どんどん輪が広がっている感じですね。だから自分がこれを絶対やりたいと始めたのは、このスタジオを建てたことぐらいだと思うんですよ。中身は全部お客さんや、お手伝いしていただいている業者の方とか、うちで働いてくれているスタッフとかの協力があって、ここが動いている感じですね。」

●横尾さんご自身も相模原の出身じゃないですか。地元のお客さんがいらっしゃると思うんですけど、そういう方達と交流していく中で、相模原はどんな印象がありますか?

「車がビュンビュン通っていますね。あと人間の体内時計はかなり沖縄に近いと思います(笑)」

●なるほど。ゆるいと(笑)

「ゆるいですね。まぁそこが良いところでもあり、悪いところでもありっていうところだと思います。生活するにはかなり良いところだと思いますね。生活する上では何かが極端に足りないってことはないと思うんで、良い街なんじゃないかと思います。」

●暮らし辛いから出ていこうという話はあまり聞かない街ですよね。

「ないですね。居やすい場所なんじゃないかなって思いますね。」

●本当に居心地の良い街だなってところですね。

「そうですね。ただひとつ難を言わせていただくと、ライブハウスがないんですよ。一応メイプルホールとか市民会館とか、演奏できる場所はあるんですけど、演奏に特化した場所ではありません。やはり演奏を専門でできる施設が欲しいですね。たまにお客さんから「横尾さんとこで建てるんでしょ?」って言われるんですけど。そんな妄想は抱かないで欲しいです(笑)そういう背景もあったりするので、もう少し盛り上げたいですね。将来的に皆で集まって音楽を楽しめるような場所を作りたいです。」

●結構ミュージシャンの方とか相模原に住む人が多いですよね。

「そうなんですよ。多いんですよ。住んでいる人は多いくせに、なかなかこっちで活動してくれないので、話を聞くと「あ、住んでいるんですか?」みたいな感じなんですよね。相模原に住んでもらってもメリットがあるような街にできたらと思います。住んでも良し、演奏しても良しっていう、そういう街にしたいですね。」

●何か中央線沿いのバンドシーンとか、渋谷系とか色々、土地名が付いていたりするものに、相模原系ってあったら面白いですよね。

「それやりたいですね。それがやりたくてこのスタジオを始めたっていうのもあります。こういうバンドは相模原系ね!って言われるようになったらいいのになって思います。時代に合わせて、とにかく地域として何か音楽が盛り上がっていけるように、何かやりたいなって思っています。」

●まだまだ“velvet”を知らない人もたくさんいると思うんですけど、そのお客さん達に向けて、何かメッセージとかありますか?

「実はうちは一切広告とかを出さないんです。だから今回みたいな取材を受けるのは本当に稀で。そこは宝探しじゃないですけど、本当に住宅街の一角でやっているので、お客さんに見つけ出してもらいたいなと思います。「こんなところにスタジオあんの!?」みたいな、そういう喜びも楽しんでもらいたいので、まぁ広めては欲しいですけど、探しにきてほしいなとも思います。」

●利用者から言わせて貰うと、有名になってほしいけど、なってほしくないなって感じです。僕も探し出した人なので。横尾さんが今後このスタジオでやろうと思っていることはありますか?

「できればこの場所を活用して色々仕掛けたいです。何か一緒に皆さんと楽しめること、うちで発信して外でやることを模索していきたいなと思っています。あと、うちは音を録るだけの仕事ですが、最近YouTubeとかでレコーディングしたものに映像を付けることを皆さんやられているので、そこのお力になれるようなサービスを4月からはじめようと思っています。詳しくはまだ言えないんですけど。」

●乞うご期待ですね(笑)

「乞うご期待です。」

<お店インフォメーション>

住所:相模原市中央区清新4-7-13
TEL:042-772-3990
FAX:ナシ
MAIL:info@velvetroomstudio.com
営業時間:12:00~翌0:00
定休日:月曜日(祝日を除く)
駐車場:6台
ホームページ:http://www.velvetroomstudio.com

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